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「手すり設置のポイント」 介護保険が使えるケース
年齢とともに足腰への不安を感じたりしたとき、まず検討したいのが「手すりの設置」です。

実は、手すりは「どこに付けるか」だけでなく、「どの高さ・向きで設置するか」が使いやすさと安全性を大きく左右します。また、条件を満たせば介護保険を利用して住宅改修費の補助を受けられる場合もあります。
今回は、安全な手すりの設置ポイントと介護保険制度について分かりやすくご紹介します!
1. 転倒しやすい「3つの場所」に手すりを
家の中で転倒が起こりやすい場所には、それぞれ適した手すりがあります。
● 玄関は「縦手すり」
靴の脱ぎ履きや立ち上がる動作では、体を上下に支えることが多いため、しっかり握れる縦手すりが役立ちます。
● 階段は「斜め手すり」
階段では体の動きに合わせて自然に握れるよう、階段の勾配に沿った斜め手すりが一般的です。
● トイレ・浴室は「L字型手すり」
立ち上がる動作を支える縦部分と、姿勢を保つ横部分を組み合わせたL字型は、多くの住宅で採用されています。


2. 使いやすい高さは「利用する人に合わせる」
手すりは、高すぎても低すぎても使いにくくなってしまいます。
廊下や階段などの横手すりは、床から75〜85cm程度を目安に設置されることが多く、利用する方の大腿骨大転子(太ももの付け根の外側にある骨)や、自然に腕を下ろしたときの手首の高さを基準に調整します。
また、トイレの横手すりは、便座に座った状態で肘が無理なく曲がる位置が理想です。一般的には便座面から20〜30cm程度上が目安ですが、体格や筋力によって最適な高さは変わります。
実際に使う方に試してもらいながら位置を決めることで、毎日の動作がぐっと楽になります。


3. 介護保険で住宅改修ができる場合も
要支援または要介護の認定を受けている方は、介護保険の住宅改修費支給制度を利用できる場合があります。
<対象となる工事の例>
● 手すりの取り付け
● 段差の解消
● 滑りにくい床材への変更
● 引き戸への変更 など
住宅改修費の支 給限度基準額は、原則として1人あたり20万円までです。自己負担割合(所得に応じて1〜3割)に応じて費用負担が決まるため、例えば20万円の対象工事で自己負担が1割の場合、実質負担額は約2万円となります。
また、原則は20万円までですが、転居した場合や要介護度が大きく上がった場合(3区分上昇など)など、一定の条件を満たすと再度利用できるケースもあります。
※制度の詳細や対象条件、申請手順はお住まいの市区町村や担当ケアマネジャーへご確認ください。

4. 工事前に知っておきたい注意点
介護保険を利用する住宅改修では、工事を始める前に事前申請することが必要です。
工事後では支給対象にならない場合があるため、必ず事前にケアマネジャーや自治体へ相談しましょう。
また、手すりには大きな体重がかかるため、壁の裏にある柱や下地へしっかり固定する必要があります。石こうボードだけでは十分な強度が得られないこともあり、補強板を取り付ける工事が必要になる場合もあります。安全のためにも、住宅の構造を理解した専門業者に確認してもらうと安心です。

5. 「少し不安」を感じたら検討するのがおすすめ
手すりは、「転んでしまってから付けるもの」ではありません。
「階段の上り下りが少し不安になった」「 靴を履くときにふらつく」「 浴槽をまたぐのが怖くなってきた」
そんな小さな変化を感じたタイミングこそ、設置を考える良い機会です。早めの対策は転倒予防につながり、これからも住み慣れた家で安心して暮らすための大切な備えになります。
まとめ
手すりは、設置場所や高さを利用する方に合わせることで、本来のサポート力を発揮します。
また、要支援・要介護認定を受けている方は、介護保険の住宅改修制度を利用できる場合があります。制度を上手に活用しながら、安全で暮らしやすい住まいづくりを進めていきましょう。
「少し歩きづらくなったかな?」と感じたら、それは住まいを見直すタイミングかもしれません。早めの備えが、毎日の安心につながります。


記事掲載日 2026.8.21